<<ワーキングホリデーがオーストラリアのラウンド>>
   



− Vol.1 −

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   まずは、ごあいさつから・・・。
 どうも初めまして。オーストラリアをバイクで走りまくった加藤雅之というものです。このたび「ラウンド日記」なるものを書かせていただくことになりました。僕の体験がこれから「オーストラリアをバイクで走りたい!」と思っている人や「バイクはともかく、とにかくオーストラリアを旅してみたい!」と思っている人たちの参考になってくれれば嬉しいです。
   オーストラリア出発前
 僕は最初からバイクで旅をする事しか考えていなかったので、まずオーストラリアの地図を買い、各地域の気候と気温、降水量を調べ、どこにどんなものがあるかを調べた上で大まかなルートとプランを決めて行きました。オーストラリアは各地域によって気候が違うのですが、基本的には夏(11月下旬〜3月くらい)は南側(シドニー、メルボルン、アデレード、パース)を走り、冬(6月下旬〜9月上旬くらい)は北側(ブルーム、ダーウィン、ケアンズ)と中心部(アリススプリング周辺、但し昼夜の気温差が激しい)を走るという感じでプランをたてました。そして僕は幸運にもオーストラリアをバイクで旅した方と知り合い、その人からも色々な話を聞いて準備を進めました。僕が日本から衣服以外で持って行ったのは、@テント(日本製の方が品質が良いらしい)、A寝袋、Bバイク用品(エルボーパッド、ニーパッド、グローブ、ツーリングザック)、C工具(空気圧ゲージ、空気入れ、*1パンク修理用ボンベ2本、パンク修理用パッチ、タイヤレバー2本、*2虫まわし、*3ソケットレンチ、レンチ、モリブデングリス、*4一本足、ワイヤーインジェクター)です。*1=パンク修理用ボンベは、チューブ式タイプのタイヤであれば特に必要なし。*2=虫まわしは、タイヤの空気注入バルブを抜くときに使う。あれば非常に便利。*3=ソケットレンチは、日本とオーストラリアではソケットの差込口の大きさが違うので要注意。*4=一本足は、バイクを浮かすときに使う。前後のタイヤのパンク修理や前後の足回りのメンテで重宝します。これらの道具はオーストラリアには存在しないので、日本で買って持って行くことをオススメします。
以上のものを日本から持って行ったわけですが、ほとんどのものは現地でも調達できるので、あれもこれもと揃える必要はありません。後は、適当に雨具や寒いときに着るようなトレーナーやセーターなどは持って行きましたが。
 そしていよいよ重い荷物と大きな不安を抱えて、1998年11月10日、成田発、ソウル&ブリスベン経由シドニー行きの大韓航空で、いざオーストラリアへ出発。
   オーストラリア到着
 11月11日。シドニー到着。シドニーに到着してから最初の1週間は知り合いの家にステイさせてもらい、その1週間の間に、銀行口座の開設、語学学校の入学手続き(一応語学学校に4週間通いましたが、僕にとってはあまり意味のないものになってしまった。)と次の宿泊先を決めました。新しいステイ先は「セントラル・ステューデント・アコモデーション」。いわゆる世界各地から、お金をかけずにやってくる若者達が利用する、バックパッカーズという安宿です。ここは、日本を出発する前にオーストラリアをバイクでラウンドした方から教えてもらったところで、ここのバッパー(バックパッカーズの略)は、日本人ライダーが集まる有名な宿で、通称「東京ヴィレッジ」と呼んでいます。オーストラリアにはこの東京ヴィレッジ以外にも、ケアンズ(シックスティーズ)、アデレード(ラックサッカーズ)、パース(ライダース・バックパッカーズ)に日本人ライダーや日本人旅行者が集まってくるバッパーがあります。人が集まってくれば当然オーストラリアの情報も集まってきます。各バッパーは、旅をしてきた人の体験談や旅情報、バイクでダートを走りたい人なら一見の価値がある、ダート情報を収めたノートやファイルがあるので、現地に着いたら参考にすると便利です。
   相棒との出会い
 聞いた話通り、そのバッパーには日本人がわんさか。そして裏庭にはかなり走りこまれたバイクが5、6台置いてある。その日から学校に通いつつ、いろんな人から情報を集め、その情報をもとに必要なものを揃えて行きました。揃えたと言っても、そのほとんどは他のライダーや旅行者からの貰い物や安く譲ってもらったものばかり。こういうバッパーでは自分の欲しいものが個人売買で安く手に入ることも魅力のひとつ。しかし肝心のバイクがなかなか良いものが見つからない。東京ヴィレッジで何人かの人がバイクを売りに出してはいたが、すべてがオフロードバイク。オーストラリアを走っている日本人ライダーは、ダートを走ることを目的として来ている人がほとんどなので、個人売買でバイクを買おうとした場合はオフロード中心になってしまう。僕はオフロードバイクなど乗ったこともなく、ましてやダートを走るなんて事を出発前は考えてもみなかったので、ずいぶん迷いました。中古車を探しにバイク屋をいくつか見てまわりましたが、気に入ったバイクが見つからない。というよりも非常に高い。日本ではすでに廃車になっていてもおかしくないようなバイクが平気で店にならべてある。そんなバイクがA$5,000くらいで売られているのだ。しかも店によってはロクな点検もせずに売られているところもあり、とても店で中古車を買う気になれず、「もう新車を買うしかないか・・・」などと考え始めていました。(ちなみに新車は400CCのオフロードがA$8,000〜A$9,000と非常に高い。)
 しかし、ラウンドする前からそんなにお金を使いたくない。などと悩み始めていたときに、たまたまタイミング良く1人のライダーが、東京ヴィレッジへやって来たのです。その人は、ここシドニーが最終地点であり、ここでラウンドが終了すると言う。後はこのバイクを売って日本に帰るだけと言う事なので、そのバイクを見せてもらいました。一目見た瞬間、「これだ!これが僕の探していたバイクだ。俺にはこいつしかない」と閃いたのです。一目惚れって感じでした。そのバイクは、96年式ホンダドミネーター650。日本では逆輸入扱いのあまり知られていないバイクで、フロントカウル付きのいわゆるマルチパーパス。基本はオンロード中心だけど、オフロードでも充分に走れる。と言うことで早速値段交渉へ。というよりは、もうこの時すでに買うつもりになっていたので、相手の言い値でも良いと思っていました。交換しなければならないパーツもありましたが、そんなことはもうお構いなし状態。交渉は即成立。そのドミネーターのオーナーはビザ切れ寸前だったので、翌日から名義変更やらでシドニーの中心地を忙しく回り、交渉成立3日後に、僕は晴れてドミネーターのオーナーになりました。
 ちなみにこのバイクの値段はA$3,600。走行距離60,500キロ。日本で考えれば高いと思いますが、惚れてしまったものはしょうがない。それにオーストラリアでは走行距離よりも年式の方が重視されるようで、動くものは価値として見なされるようです。こうして僕は念願の相棒を手に入れたのです。
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